血糖値が高いと言われたら

2014/08/06

 日本人の食生活の変化に伴い、糖尿病と疑われる人が増加しつつあります。現在日本人の2210万人に糖尿病の疑いがあるといわれています。しかし、その半分近くの人が、病院での治療を受けていないと考えられています。初期の糖尿病は痛みなどの自覚症状が出ないため、検診で血糖値が高いと言われても、病院を受診せずに放置してしまうことが多いのです。

 しかし、糖尿病を治療せずに放置すると、目、腎臓、神経に、やがて特有の合併症が起こってきます。また、心筋梗塞や脳梗塞、認知症、歯周病などを合併することが知られています。これらの合併症は、糖尿病の治療をせずに放置した場合、10年から15年すると起こります。患者さんが高齢になったころに、さまざまな合併症が起こり、日常生活に支障をきたして生活の質を下げてしまいます。そのため初期のうちから治療を適切に受けて、合併症を予防することは大変重要なことです。

 検診で血糖値が高いと言われたら、必ず病院を受診して、糖負荷試験など、診断のための検査を受けることをお勧めします。血糖値が高いと言われたら検診では、多くの場合、空腹時血糖とHbA1cを測定します。空腹時血糖が110㎎/dℓ、HbA1cが6.0%以上の場合は、ぜひ一度病院を受診してください。

 糖尿病と診断された場合、治療は食事療法と運動を組み合わせて、日常生活を見直すことから始まります。また、近年画期的な新しい薬が広く使われるようになり、一人ひとりの年齢やライフスタイル、病状に合わせた治療が行われるようになっています。

 一方で、インターネットなどを中心に根拠の乏しい俗説が多く広まっています。元気で長生きするために、血糖値が高いと言われたら、ためらわずに病院を受診して相談してください。