子供達と一緒に考えたたばこの害

2010/08/03
たばこは嗜好品と以前は考えられていましたが、実は、「ニコチン依存症」という病気であり、癌や動脈硬化、呼吸不全等の原因となることがはっきりと分かり、世界中が禁煙に本気で取り組むようになってきています。

平成15年に健康増進法が施行され、受動喫煙防止が法律で決まったことから、他人のたばこの煙を吸わないようにするために、公共の場、特に学校や病院では敷地内禁煙が進められてきました。さらに平成17年には、たばこ規制枠組み条約により、たばこの使用を禁止し全世界の人々をたばこの害から守り、禁煙を支援していくことが求められるようになりました。平成18年には「禁煙外来」が医療保険適応となり、当院においても早速開設いたしました。現在までに約70パーセントの方が見事禁煙に成功しました。

子ども達と一緒に考えたたばこの害先日は、「たばこの害について~受動喫煙を防ごう~」と題して、角田市内の小学6年生を対象にお話しをする機会がありました。その時の児童の皆さんの真剣な表情が大変印象的でした。「たばこがこんなに怖いものだとは知らなかった」という驚きや、「家族に禁煙した人がいて、きっぱり止めたのですごいと思った」など、依存症という病気に対しての理解、そして「大人になっても吸わないようにしたい」「吸っている周りの人が止められるようにしたい」「世界中でたばこを止めてほしい」という、とてもうれしい感想もいただきました。

正しい知識を知らないためについ吸ってしまうと、なかなかニコチン依存症から抜け出せなくなってしまいます。この大切な時期に、たばこの害についてのお話を聞くということは、子供達にとっては一生を左右する重要なことです。小学6年生を対象としてこのような講演会を企画したことに、子供達を大切に育ていようとする市の強い姿勢が感じられました。次の世代を担う子供達が元気に大きく成長し、たばこの害から守られるように我々大人がぜひ協力していきたいものです。