皆で守る 地域の健康

2016/12/06
日本では、他に類を見ない勢いで少子高齢化が進んでいます。

児童数が減少して学校が統合されることなどから、このことを実感されている方も多いのではないでしょうか。高齢者が増え、それを支える年代の人口が減っていく近い未来にどうやって対応していくのか、待ったなしで考えなければなりません。

国は団塊の世代が75歳となる2025年をめどに、高齢者が要介護状態となっても、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを最後まで続けることができるよう、住まい、医療、介護、病気の予防などに関する支援が一体的に受けられる地域包括ケアシステムの構築の実現を目指しています。今後増加が予想される認知症の高齢者の生活を支えることも重要です。おおむね30分以内に行き来できる日常生活圏内で、医療、介護、福祉、生活支援サービスなどが一体的に相談、利用できる体制をととのえて、この圏内に、要介護状態となった人の住まいも整備していくとしています。

人口が密集していて今後1人世帯の高齢者が急増すると予想されている大都市圏とは違い、高齢者人口の増加はゆるやかですが全体の人口が減少し、また広い範囲に人が点在して住む、この地域の実情に合わせて方針を建てていくことが大切でしょう。

この実現のために、医療機関は急性期医療、慢性期医療、在宅医療の機能を充実させ、各医療機関の間での連携を確立することが求められています。また、介護事業者も、連続して途切れることのないサービスを提供することが重要です。これからの社会においては医療と介護が連携を密にし、一体となってひとりひとりの地域での生活を支えていかなければなりません。皆さんは、この高齢化社会に対してどのような心構えをすればよいのでしょうか。年をとったら、介護が必要な状態となったら、どこでどんなふうに暮らしていくか、一度考えてみてはいかがでしょうか。