心臓の検査
心臓の大きさは握りこぶしくらい(約300g)で、一日に約10万回拍動し、およそ8トンの血液を全身へ送り出すポンプの働きをしています。
心臓が働くためには、心臓の筋肉(心筋と言います)自身が栄養と酸素を必要とします。
心筋は冠状動脈と呼ばれる心臓の表面を走る血管から常に新鮮な血液の供給を受けて働いています。
突然死の原因の半分以上は心臓です
- 動悸、息切れがする
- 胸が痛い、圧迫感がある
- 失神発作がおこる、めまいがする
- むくみがある
このような症状がみられる方、または症状がなくても健康診断で血圧、心電図などで異常を指摘された方は、ぜひ精密検査をおすすめします。
心電図
心臓の筋肉は収縮するときに電気を発生させます。極微弱なこの電気を増幅したものが心電図です。心臓は通常、右心房(洞結節)から規則正しく電気的な刺激がでて、それが心臓全体に伝わる事によって収縮したり弛緩したりします。
心電図でわかること
- 心筋の異常・・・狭心症、心筋梗塞、心臓肥大、心筋症、心筋炎
- 不整脈
検査方法
ベッドに横になり、胸・手首・足首に電極をつけ心電図を記録します。 30秒程度で検査は終了し痛みなどは一切ありません。
運動負荷心電図(マスター法)
虚血性心疾患(狭心症)は安静の時の心電図は正常な人と変わりませんが、運動後などに心臓の活動が盛んになると、 胸が痛くなる、圧迫感を感じるなどの症状が出てきます。 この時、心電図にも変化が現れます。
検査方法
二段の階段を一定時間、上がり下りし運動前と後の心電図をとります。
24時間心電図(ホルター心電図)
この検査では24時間連続して心電図を記録します。
通常の心電図では記録時間は限られていますが、24時間記録することで日常生活での心電図変化を記録することができます。
何がわかるか
- 不整脈、狭心症の診断・・・自覚症状ある時と心電図の関係を調べる
- 不整脈の薬、狭心症の薬の評価
- ペースメーカーの管理
検査方法
胸の5ヶ所に電極をつけ、小さな器械を1日携帯して頂きます。検査中は普段仕事や運動などをしている方でも、いつも通りに過ごして頂けます。翌日再来院し、器械・電極をはずします。その後、検査データをパソコンで解析し、診断します。
心エコー(心臓の超音波)
超音波を心臓部に発信し、その反射波をモニター画面に映し出して検査します。
何がわかるか
- 心臓の大きさ、心筋の動き
- 弁の形状と動き、逆流の有無
- 血流の方向や速さ
検査方法
ベッドに横になり、手と足に心電図の電極をつけ、胸にゼリーをつけて検査します。15分程度の検査で痛みはありません。